福ねこ屋.猫絵師ちさと

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星を繋ぐ猫達 《第8章⑩ 神城鬼伝説の謎》

明けましておめでとうおめでとうございます。昨年は、ありがとうございました。今年もよろしくお願いいたします。さも、今回の画像は、昨年の個展で発表した、フラクラフトに乗る、猫沢さんとΣ達です。メルヘンタッチの作品で、展示中、好評でした。それでは、お待たせしました。続きをお楽しみください。《第8章⑩ 神城鬼伝説の謎》翌朝、寅次郎博士達は、再び集合し、千寿氏の自宅に向かいます。古民家を改築した小綺麗な家屋の周りには、何やら古い遺跡で見つかった道具や、建具らしきものが、無数に立て掛けてありました。 「おはようございます。千寿さん」寅次郎博士は、玄関先から呼ぶと、「おはようございます。あれ、後ろの人達は?」「おはようございます。隣の家の柏原です!」「隣村から来た。門田です」二人は、お辞儀をしました。「彼等も、この村の歴史に興味ある者です。一緒に、お話伺っても良いですか?」「あ、も、もちろんです。どうぞ、お上がりください。あの…」「なんでしょう?」「あなた方の後ろにいる方々も…ですか?」寅次郎博士は、後ろにいた猫沢さんが見えている千寿氏に驚きました。「あ、私達が、見えるんですか?」猫沢さんは、驚いて答えました。「はい、去年位から、よく見かけるから、気になってたんですよ」千寿氏は、ニコニコしながら、何かを懐かしむように、猫沢さん達を、見つめます。「はじめまして!私、猫沢と申します。猫の星から来ました!」「ほー、猫の星からですか。すると…?シリウス辺りからでしょうか?遠い所から、地球へようこそ」千寿氏は、ニッコリと微笑むと、猫沢さん達も、家の中へ招き入れました。彼にとって、宇宙人の存在は、普通のようです。「散らかっていますが…」と、居間に通された寅次郎博士達、千寿氏は、お茶と…お祭りの御供えのお下がりを出しました。「ありがとうございます」この村では、お祭りの御供えを、皆で分けて食べる風習がある為、来客時などに振る舞われます。猫沢さんと、猫谷エンジニアにも、小さなお猪口に、お茶が注がれ出されました。 日当たりのよい部屋は、明るく、ポカポカしています。「わざわざ、来てくださってありがとうございます。あなた方は、何故、あの蔵に、興味を持たれたんですか?」千寿氏は、不思議そうに、寅次郎博士達を見つめました。「千寿さん、実は、私達は、神楽屋の先代から、あの蔵に関する伝言を受け取り、約束を果たす為に来たんです」「約束…?」千寿氏は、更に不思議な表情です。「千寿さんは、昔、ここに住んでらしたと、村長から聞いています。この蔵について、何かご存じなんですよね?」「あ、はい、確かに私は、幼少期に住んでいました…あの蔵には、私の先祖達が眠っています…」「やはり、ご子孫でしたか」「はい、私は、母親…いえ、先祖達との約束を果たしに、ここに帰ってきたんです…」寅次郎博士達は、お互い顔を見合わせ、うなづきました。確信したのです。「それまで、松方さんの行動を阻止しなくてはなりませんね…」寅次郎博士は、静かに、彼等の帰還を阻む村人の行動に注意を促しました。「大丈夫です。昨晩、蔵の周りに、立ち入り禁止札を立ててきました。研究仲間達が、今日中に来てくれるそうです」なんと、千寿氏は、いつのまにか下準備を終えていたのです。蔵の前には[民俗文化財発掘調査の為、立ち入り禁止]と書かれています。「そうですか、それは良かった」寅次郎博士達は、安堵の表情です。その頃、例の蔵の前では…?人だかりが出来ていました。松方さんが、怒りをあらわにしています。「一体誰が、こんなもんを立てたんだ!」真っ赤な顔で、近くにいた村長を睨み付けます。「あんたか!?」「いや」「こんなもん、誰かのイタズラに決まってる!取り払ってしまえ!」松方さんは、引っこ抜こうとしています。「ちょっとまちなさい!この札は、イタズラでもなんでもない、今朝、ここの研究所から連絡が入り、調査隊が来る事になってる。ここに住んでいた民族達は、とても優れた技術を持っていて、貴重な発見だそうです。しばらく、様子を見ましょう」「だけども、鬼達が復活したら…村が再び襲われてしまう…」村人達が、口々に騒ぎます。「彼等が、伝説通り、本当に恐ろしい鬼なのか、知りたくないですか。松方さん、あなたは、実際に彼等の姿は、見ていないと言うじゃないですか…?見た事もない物事を信じているが、本当に、そう思えるのかね?」村長は、松方さんの目をしっかりと見つめながら、語りかけます。「わしは、じいさんや、ばあさん達の鬼伝説の話を聞いて育った、彼等は鬼だと言っていた、本当の話に決まっとる!拝み屋が、もうすぐ来るからな!」頑固な松方さんは、曲げません。「松方さん、キャンセルしてください」いつも温厚で優しい村長が、荒ぶる松方さんを前に、ひるむ事なく、言い放ちました。松方さんは、目を白黒させながら、問いかけます。「村長、その間に、村が襲われたら、あんた、責任とれるのか?命がかかってるんだぞ!」彼の後ろで「そうだそうだ」と、小さな声が聞こえます。「全ての責任は、私がとります」いっときの沈黙がよぎると、再び、ざわめきが戻りました。村長は、集まった村人達を、無理矢理、解散させると、散るように蔵から離れていきます。松方さんは、村長を睨み付けながら、渋々と帰っていきました。近くにいた、神楽屋の店主の火水斗(ひみと)が、村長のそばに立つと…「親父、寅ちゃんから聞いたぜ、じぃちゃんの話…」「あぁ…さ、行こうか」二人は、蔵をあとにし、店に向かいました。再び、千寿氏の家、「と、ところで、寅さん…唐突な質問で申し訳ないんですが…?あの、変な質問とか思わないでくださいね…」なぜだか、千寿氏は、緊張しているのか、言葉が震えています。「はい、なんでしょう?」[つづく] (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。そんな楽しい猫の星の世界観第四弾を、東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました(^O^)2018年の6月も、幻想の魚の秘密.第5弾を展示決定!お楽しみです。猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい)     

星を繋ぐ猫達 《第8章⑨ イクサフィーゴ》

2017年が、駆け足でかけていきます。そろそろ、来年の東京個展の準備が始まります。猫沢さん達は、実は、既に、カンタスカラーナに還っていますが、現在、ここで綴られているのは、2015年の物語を展開しています。2018年の6月に、再び地球に遊びに来るとの事、楽しみですね。では、物語の続きをお楽しみ下さい。画像は、カンタスカラーナのイクサフィーゴ(2代目シヴァ)と、猫沢さんです。東京初個展の時の作品です。《第8章⑨ イクサフィーゴ》「明日の午前中、千寿さんちに行く予定だ。彼なら、何かを知っているだろう…」寅次郎博士は、窓の外に視線を飛ばします。「私達も、ついていっていいですか?」サリーと門田さんは、不思議な気持ちになりつつも、地球での初めての任務に、胸を踊らせます。「もちろん、その為に呼んだんだよ」寅次郎博士は、金属盤を持ち上げ「このパーツを、村外れにある巨石群に持っていき起動させる。結界が緩んだ今がチャンス。君達は、彼等を巨石群まで案内して欲しい」二人は強く頷きました。「寅次郎博士[呪詛]の周波数を解析しました。所々がほころびていますので、緩めるのは簡単です。彼等が通る為の、安全な道を作りましょう」「地球で、そんな事が出来るのかい?」「私達の星の科学技術では可能です。かつては、テラビト達も可能であったはずですよ…この星では、周波数は、全く違う使われ方をしています…」猫沢さんは、ふと寂しげな表情を見せました。かつての地球人とは、一体どんな存在だったのか…教科書に載っている太古の地球の歴史を教え込まれた人間達には、一瞬、戸惑う言葉でした。「猫沢くん。悲しい事に、私達、地球人は、すっかり、その事を忘れてしまっているんだよ…いや、忘れさせられてるんだよ…覚醒した今でも、私は、この地球人の感覚から離れられない…」寅次郎博士は、苦笑します。70年余り地球人として過ごしてきたせいか[橋渡しの民]の記憶や感覚が、雲を掴むように曖昧である事を、話しました。「…そのようですね。今まで接してきたテラビト達も、閉ざされた空間の中を生きています。造られた概念や常識と言う枠に縛られ、可能である事を不可能だと信じ込んでいますね…」猫沢さんは、淡々と、地球人達の様子を語ります。宇宙人から見た地球人とは、どのように映っているのか…?作者自身も、彼等の言葉を文章に起こしながら、ふと思うのです。造られた概念や常識の枠とは…?一体なんだろう?と…物語を戻しましょう。「寅次郎さんよ、イクサフィーゴ達は、左回転の宇宙からやって来たって事かね?」門田さんは、不思議そうに問いかけます。「そうだよ。本来彼等は、こんなケースに入っちゃいない。宇宙を光速回遊する生命体さ、彼等は、私に言ったんだ「この宇宙の中には本来の動きとは真逆になっている星がある、そこに私達を連れていって欲しい」と、それ以来、私は、彼等と行動を共にしているんだ」「ほう、彼等は、高度な知的生命体で謎が多いと聞いている…そんなのと一緒のあんたが、不思議に思えたよ。特殊な任務をこなしてると聞いてたからな」「あぁ、彼等には随分助けられたよ…」寅次郎博士は、とても小さなイクサフィーゴが入った懐中時計を見つめていました。「あ、それは…私が」猫沢さんは、懐中時計を見つめます。「そうだよ。君から貰った養殖イクサフィーゴだよ。君達は予想外だったよ。養殖してしまったんだからね。この子イクサフィーゴは、なかなか面白い話をしてくれる」「私達の星では、宇宙空間に魚型生命体がいますから、なんでもない事です。イクサフィーゴ達のお陰で、生活は豊かになり、素晴らしい星になりました。彼等を連れてきた貴方に感謝いたします」猫沢さんと猫宮医師は、深くお辞儀をしました。「君達の努力も、たいしたものだよ。このケースの任務は、難易度が非常に高いんだ。数少ない成功した星なんだよ」寅次郎博士は、誇らしげな笑顔です。「だったら、このテラでも成功しますよ!」猫沢さん達は、目を輝かせて言いました。「ははははは…だったら良いがね。しかし、もうリミットが近づいているんだよ…」「リミット?」「…そのうち分かるよ。猫沢くん達もマゼラン星人救出を手伝って欲しい」「もちろんです!」猫沢さん達は、ガッツポーズで応えました。夜は、静かに流れていき、イクサフィーゴ達は、ゆっくりゆっくりと反時計回りを続けます。明日、いよいよ[橋渡しの民]達は、千寿氏と対面。何かが起こります…。[つづく] (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。そんな楽しい猫の星の世界観第四弾を、東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました(^O^)2018年の6月も、幻想の魚の秘密.第5弾を展示決定!お楽しみです。猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい)     

星を繋ぐ猫達 《第8章⑧ 神城村の祭》

もうすぐ師走、今年も終わろうとしています。今年は、バタバタしていて、更新が亀の歩み!書いてる私も予想しなかった展開、この先どうなるのでしょう?まずは、お楽しみください。画像は、2016年個展作品です。漆黒の天使猫の猫沢さんです。《第8章⑧ 神城村の祭 》寅次郎博士は、自宅に戻ると、お供えの御下がりを神棚に供え、サリーと門田さんの到着を待ちました。緊急ミーティングです。同時に到着した二人が、部屋のドアを開けると、「いらっしゃい。急に呼び出してすまなかったね」「いんや、かまわねぇよ」広間では、寅次郎博士をはじめ、猫沢さんと猫宮医師、猫谷エンジニアが、待っていました。「おや、猫の宇宙人さん達も、一緒かえぇ?」門田さんは、目尻を下げ微笑むと、「門田さん、お久しぶりです!」猫沢さん達は、笑顔で返しました。寅次郎博士は、お茶を出し、例の神楽師匠のノートを広げ「さっき、大まかに説明しておいた通り、タイムラグを埋める作業をする事になった」「みちたろさが、やり残した任務だってな?」「あぁ、マゼラン星カミシロ族の救助だ。現在、彼等は星に還れぬ状態にあり、その為に生じた時空の歪みを矯正する」「マゼラン星から?なぜ、この星に?」「地球にしかない鉱物を採掘しに数百年前に、この地に来たようだ」「鉱物?彼等は、今、どこにいるんだね?」「神社の裏の蔵の中だよ」「神社?」「門田さん、あんた、この村の伝説知ってるか?」「?ん~?伝説?」「鬼伝説だよ」「鬼伝説か!?知ってるよ。言い伝えでは、昔、人喰い鬼が、村を襲い、多くの村人達が犠牲になった為に、彼等と戦い、強力な力で封じ込めた。って言うのだろ?昔、絵本を出した覚えがある」門田さんは、小さなメモ帳を取り出し、更々と、落書きをしていました。手足が異常に長く目を光らせた、恐ろしい形相の何かを…「それは、表向きさ、実際は、彼等は、人目に触れぬように、ひっそりと暮らしていただけだ。単に異形ゆえに「人食い鬼」と恐れた、村人達は、勝手に戦略を練り、封印してしまった。この村の地中には…カミシロ族の亡骸が眠っているよ…かろうじて、生き残った者が少数いるだけだ…」寅次郎博士は、人懐こい、愛嬌のある笑顔を見せる、カミシロ族の写真を見せました。「全然違う…真逆じゃねぇか…」驚く、門田さんと、サリーは、思わず地面に視線を向けました。「どうやったら、彼等は助かるんだ?」「地球人が、かけた呪詛を解き、通信器機を復旧させる。マゼラン星から宇宙船を遠隔修理し、生き残った者達を採掘した鉱物と一緒に送り出す」「寅次郎博士、マゼラン星とコンタクトが取れました。修復と受け入れ体制が整ったようです」猫谷エンジニアが、淡々と報告します。「ありがとう。昨日、封印が弱まったが、村の権力者が、彼等の復活を恐れ、新たに封印を強化しようとしているよ…」寅次郎博士は、暗い表情を見せました。サリーは、お祭りのお供えの饅頭を見つめながら言いました。この村の歴史を垣間見た彼女は、この祭りに込められた、本当の意図に気づいたのでした… 「寅次郎せんせい…言いにくいんですが…今日のお祭り、封印手伝ってますよ…」「え?」「私、このお祭りに参加して強い違和感を感じたんです。村を時計回りに練り歩きましたよね。あの時、地面に漂っていたエネルギー体が見えたんですけど、練り歩いた後、消えていました…あれは、マゼラン星人達だったんですね。今、理解出来ました…」「なんと…では、私達は毎年、彼等を封じていたのか?」寅次郎博士は、愕然としてしまいました。「そう言う事です…」「では、何故?封印が緩んだんだ?」「おそらくイクサフィーゴが、稼動しているからだと思います。彼等は反時計回りで回転してます。この動きは封印を緩める役割をしてるんです。ネジを思い出して下さい」「ネジか…確かにそうだ。サリーちゃん、詳しいじゃないか?」寅次郎博士は、サリーの[橋渡しの民]としての姿に、感心していました。「実は、私、昔(覚醒前)から妙な力があって、コントロールできるように、山で修行していた時期があるんです…その時、宇宙の理を知りました。この地球は、いえ、太陽系宇宙は、反時計回りの法則の中にいます」「しかし、この[世界]は時計回りに動いている。イクサフィーゴの回転方向に気づくとは、さすがだね。そうか…あの祭り…彼等に悪いことをしてしまったな…」寅次郎博士は、饅頭を、もうひとつ、サリーの手に乗せました。「あ、ありがとうございます」「山で修行って、あんた何やってたんだ?」門田さんは、驚きます。「修験道です」「行者だったのか!?」「はい~護摩焚けますよ。覚醒した今では、もう修行は必要ありませんが、昔は、もう大変でした」サリーの美しい横顔からは、想像出来ないギャップに驚く、門田さんと寅次郎博士。彼女は、男性時代、格闘家としてリングに立ち、山に籠った過去があり、現在は性を超え、強く美しい本来の姿に戻った彼女は、あらゆる苦難を乗り越えたのです。次に、寅次郎博士は、鞄から、例の金属盤を取り出しました。隣で猫沢さんも、例の金属パーツを出し、テーブルに並べます。「これは?」「これが、マゼラン星人を助ける鍵だよ。この中には、宇宙船を遠隔修理する為の中継装置が内蔵されている」「ひとつ足りない気がしますが…?」サリーが、欠けてるパーツ部分を、指差しました。「千寿さんが、持っているよ」「千寿さんて、私の隣の家の人ですか!?」サリーは、驚きます。「そうだ、彼は、カミシロ族の末裔で、地球人とのハイブリッド種。彼等は、彼に、最後の望みを託している…」 その頃、千寿氏は、興奮気味に、電話口で会話をしていました。「とうとう、見つかったんだよ!今すぐ調査隊をよこして欲しい!とにかく来てくれ!そうだよ。鬼伝説のだよ!」(つづく) (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。そんな楽しい猫の星の世界観第四弾を、東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました(^O^)2018年の6月も、幻想の魚の秘密.第5弾を展示決定!お楽しみです。猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい)    

星を繋ぐ猫達 《第8章⑦ 神城村の謎》

お待たせしました。ようやく更新できました。熊本県の金魚と招き猫イベントも無事におわり、ホッとしています。御来場下さいました方々ありがとうございました。出展した招き猫は、近々どこかで、お披露目出来たらと思います。では、物語の続きをお楽しみ下さい。画像は、2016年、個展作品「虚空高舞上‐そらたかくまいあがれ‐」使用画材、三菱ユニポスカ《第8章⑦ 神城村の謎 》続々と村人達が、店の中に入ってきます。続いて、氏子(うじこ)達が、奉納された、お酒やお供えを運び込み、座敷にズラリと並べていました。この村では、お疲れさん会で、お供えを分け合うのです。上座には、村長、副村長、権力者や有力者達、外からの移住者の寅次郎博士達は、後ろの隅の席、クッキリと力関係があらわに… 村人達が、勢揃いすると、乾杯のおんどが取られ、宴が始まりました。皆が酒を酌み交わすさなか、寅次郎博士は、自分の器に盛られた料理を、隣のサリーの、お膳の器にヒョイヒョイと乗っけています。お酌から帰ってきたサリーは、ビックリ󾬆 「せんせい…これは…?」「お腹すいたろう?たーんと、お食べ!」満面の笑みで返す、寅次郎博士「寅ちゃんには、この量は多すぎるんだよな。ちょこっとでいいんだ。お嬢ちゃん、遠慮せずに食べな!」寅次郎博士の隣に座っていた男性(移住組)が、サリーに話し掛けます。寅次郎博士の家の近所の人です。「あ、ありがとうございます。いただきます!」程なく 皆の酔いが回り始める頃…寅次郎博士の近くに座る村人が、ヒソヒソと話しています。「あの、開かずの蔵だけどよ…何かの気配がするってよ…鬼かな?」 「今更、鬼伝説かよ、いないよ…もう滅びちまったんだろ?」「でもよ。蔵が開いたのは、祭りの前日だったろ?今日、何か起きないかヒヤヒヤしてたんだよな…」「起きなかったじゃないか?気にしすぎだよ」「しかし、気味わりぃよな…あの神輿、見たか?UFOみたいなの?」「見たよ。変だったけど、かっこよかったよな…」  「かっこいい…!?」「昔、俺がTVで見た宇宙船みたいだったよ。あの「鬼」って言われている化け物って、本当は宇宙人なんじゃね?」くったくのない笑顔で話す彼等に、猫沢さんは、耳をピーンと立てて、彼等の話を聞いています。年は20代位の男性二人、どうやら、祭りの為に帰省してきた若者達のようです。あっけらかんと話すのは、顔が小さく背が高い手足がスラッとしていてモデルのような男性。怯えるのは、柴犬のような、素朴さと愛嬌のある青年。その隣には、年配の女性達の会話が聞こえます。「鬼が来るよ…わたしゃ怖いよ…封印が破れてしまったんじゃ…喰われてしまう…」「私、今朝、蔵の近くを通ったら、変な視線を感じて気持ち悪かったよ…早くなんとかしてもらわないと…松方さんに助けて貰おうよ…」「松方さんに、偉い拝み屋さんを呼んで貰おうよ…でなきゃ怖くて夜も寝られせんわぁ…」小声で話す会話も、猫沢さん達は、聞きのがしません。松方さんと言うのは、先程、二番のりで入ってきた男性で、寅次郎博士を無視して行った人物です。猫沢さんは、松方さんの所へトコトコ近づいていきます。「村長さんよ。あの蔵だけどよ。壊してしまおう。でよ、封印を更に強くしたい。あいつらは凶悪な鬼だ、災いが起きる前に、完全に封じ込めてしまおう!」「しかし、そんな事をしては、余計と災いが…仮にも、彼等は、昔、ここを守っていた神様だって言うじゃないか?鬼にしてしまったのは、むしろ、私達のせいじゃないのかね?」 村長の鋭い意見が、周りの空気を変えます。「いや!わしの先祖は、この地で開村した時に戦ったんだ。姿は鬼そのものだった神なんかじゃない!恐ろしい邪神だ!」「松方さん、悪い事は言わない、あの蔵は、そっとしておこう。新しい祠を作って祀り直してやろうよ」「いや!奴等はきっと再び村を襲う!腕利きの拝み屋を呼ぶ!一網打尽にしてやる!」怒りに震え真っ赤な顔の松方さんを、周りがなだめます。二人の意見は真っ二つ、村人達の間では、封印派と、見守る派に別れてしまいました。ざわめく中、猫沢さんは、寅次郎博士の元にかけ戻ってきました。 (寅次郎博士、大変な事になりましたね)(急がねばな…新たな呪術をかけられたら、彼等は、再び、この村から出られなくなる…)(猫沢博士、寅次郎博士、現在、村人達の意識の周波数が[怖れ]に傾いています…危険な状態ですね)猫宮医師は、不思議な形の計測器を、真剣に見つめます。(寅次郎博士、センジュマナタカ氏は、どこにいますか?)(あ、そうだった󾬆彼に話し掛けてくる!)寅次郎博士は、奇妙に渦巻く空気に圧倒され、彼に声をかける事を忘れかけていました。祭の後の、疲れも手伝ってかボンヤリしていたのです。  慌てて、ビール瓶を片手に、千寿氏の所へ向かいます。「やぁ千寿さん、お疲れさんです」「あ、寅さん!お、お疲れ様です。あ、すみません、ありがとうございます…」空のコップに、お酌され、慌てる千寿氏「松方さんは、あの蔵を壊すと言ってますね…」「そ、そんな事をしてはダメだ…あそこには貴重な村の歴史が保管してある。民族文化財なんだ…しっかり発掘調査をして保存するべきだ」心なしか、コップを持った手が、小刻みに震えていました。「あなた、確か、学者さんですよね?何か、良い方法はありませんか?よくあるじゃないですか?何か建設しようとしたら、遺跡が出てきて、建設中止になったとか…」「あっ!そうか!その手がありましたか󾬆」投げ掛けたヒントに、千寿氏の表情が、パッと明るくなりました。 「早速、仲間に連絡してみます!」「ある程度、おおやけになれば、村人の反応も変わりますよ。私も、あの蔵にたいへん興味があります。ご同行させてもらえませんか?」「もちろんです!」さっきまで、死んだ魚のような目だった千寿氏は、再び、子供のように目を輝かせはじめました。「では、明日、千寿さんのお宅に伺っても良いでしょうか?」「え?は、はい、散らかってますが…」「構いませんよ。ではまた明日」寅次郎博士は、にこやかに席に戻っていきました。一瞬、凍てついた空気は、また、元に戻り、賑やかさが戻ります。 その後、寅次郎博士は、宴の輪から、こっそり抜け出し、テーブルで一人、野菜スティックを片手に、烏龍茶を飲んでいました。 猫沢さん達も、一緒に野菜スティックをポリポリしています。(寅次郎博士、コンタクトありがとうございます)(あぁ、まっつぁんが行動を起こす前に、彼の調査隊が到着してしまえばいいんだがね…一刻も早く、彼等を星に還してやりたい…)(蔵から見つかった、あの奇妙な神輿は、彼等のSOSサインです…[拝み屋]と言うテラビト達が[呪術]と言う周波数を使い、彼等のサインを封じ込めています…)猫沢さんは、カミシロ族長から受け取ったメッセージと、蔵周辺の周波数の分析結果を照らし合わせています。(そうだったのか…その拝み屋達は、相当の力を持っていたんだな…)  寅次郎博士は、小さな小窓から、蔵のある方向を、眺めていました。しばらくして、お開きになったのか、村人達が、お供え物の御下がりを手に、帰宅し始めます。そこに、千寿氏の姿はありません。先程、こっそりと帰っていたのです。それを、横目で見届けた寅次郎博士も、ゆっくりと自宅に向かいます。この先、彼等の運命は、何処へ向かうのでしょうか?(つづく) (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。そんな楽しい猫の星の世界観第四弾を、東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました(^O^)2018年の6月も、幻想の魚の秘密.第5弾を展示決定!お楽しみです。猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい)     

星を繋ぐ猫達 《第8章⑥ 村の過去と時空の歪み》

お久しぶりの更新です。お待たせいたしました。イベント出展の作品を製作していまして、更新が遅れてしまいました。出展のお知らせは、後程…では、お楽しみください。画像は、2016年製作の作品「星を繋ぐ猫達」ジャッコ博士、チャット博士、猫沢さん、Σ-41&ΣS-8です。《第8章 村の過去と時空の歪み》神楽屋に到着した寅次郎博士達は、看板に取り付けられた、不思議な模様の金属盤を見つめました。なんと、ミチタロウは、店のロゴマークとして使っていたのです。「間違いない…君達が受け取った物と、同じ模様だ…」ちょうど円形のお盆のような形の中に描かれた模様と、この上にピッタリ収まるサイズの金属盤パーツ…その時、丁度、ミチタロウの孫の火水斗(ひみと)が、店から出てきました。「あれ?寅ちゃん、早いな。まだ、ゆっくりしてても良いんだぜ。宴会の準備は、ほとんど出来てるし…」「ありがとう。ちょっと大切な用事を思い出して、急いで来たんだ」「大切な用事?」「お願いがあるんだが…」「なんだい?」「あの看板にかかっている金属盤を、外してくれないか?」「?なんで?」「あのノートに、師匠の伝言があったんだよ。外すようにって」「ふ~ん、あのノートって、ヘンテコな文字で書いてある方のノートか?」「あぁ」「あのノートって、一体何が書いてあるんだよ??」「師匠から私への伝言と言うか、遺言みたいなものだよ。あれを外して別の場所に取り付けろと書いてあったんだ」「へ~?どこに?」火水斗は、驚きならがらも、ひょい。と、取り外し、寅次郎博士に、渡しました。「ありがとう。君には、後から詳しく説明するよ」「!?」寅次郎博士は、キョトンとする火水斗から、受けとると鞄の中に入れ、店に入りました。神楽屋の従業員達が、大広間に御馳走をならべています。 「お、今年も凄いな、豪華じゃないか」寅次郎博士が、厨房に入っていきますと、割烹着姿のサリーが、盛り付けや配膳を手伝っていました。「あ!寅次郎せんせー!」サリーは、笑顔で迎えます。「サリーちゃん、宴会が終わったら、うちに寄ってくれないか?」「はーい!いいですよ!」そう言うと、すぐさま、料理を運んでいきました。 そして、寅次郎博士が、再び、店の外に出ていくと、地球猫姿の猫沢さん達が、行儀よく待っていました。「猫沢くん、もうすぐ村人達が来る。 宴会中は、君達は、この姿では店には入れない、いつもの姿で気配を消して入ってくれ」「分かりました」いつもの姿に戻った猫沢さん達は、周波数チャンネルをカチリと切り替えて、店内に入りました。料理の良い匂いに、鼻をクンクンさせています。周波数チャンネル切り替えと言うのは、人の網膜を伝い、脳で認識出来る周波数から、認識出来ないようにする事、例えるなら、テレビやラジオの電波の周波数を変えるような仕組みです。地球人から見たら、彼等の姿は、透明人間のようになり肉眼では見えません。稀に、感覚の鋭い地球人なら、チラッと見える可能性も、なきにしもあらず…。猫沢さん達は、自在に使い分ける事が出来るのです。寅次郎博士は、宴会の座敷には行かず、椅子に腰掛け、出されたお茶をすすっていました。(寅次郎博士、彼は来るんですか?)(あぁ、来るだろう。待っていなさい)猫沢さん達は、テレパシーで会話をしつつ、店の中を探検しています。支度を終えたサリーが、割烹着を、たたみながら近づいてきました。「寅次郎せんせー、猫沢博士達も、ご一緒なんですね。何かあったんですか?」「あぁ、遂に任務を実行する時が来たよ。これで、この村の時空の歪みが整う…」「時空の歪み…?」「…ここでは、この話はやめておこう。後で報告するよ。とりあえず、今日は、お疲れさん!」サリーは、ハッとし、周りをキョロキョロしました。「あ!お疲れ様でした。お祭り、楽しかったです!」サリーは、寅次郎博士と同郷[橋渡しの民]のメンバー、彼女は、寅次郎博士達の欠けたメンバーの助っ人として、この村にやって来ました。通常なら本来のチームでの任務に携わる予定でしたが、一緒に降り立った筈のメンバー達は、記憶を戻す事もなく、未だ、現地(地球)で、落ち合えないままなのです…一番のりで覚醒してしまった彼女は、たいへん困惑し戸惑いなからも、なにかしらを頼りに、この村に辿り着き、寅次郎博士達の、任務遂行を手伝う事にしたのです。しばらくして、店の戸が開きました。 「やぁ、まっつぁん、お疲れさん」「ふん」彼は、寅次郎博士の方を、チラリとも見ず、座敷に向かって行ってしまいました。(無愛想ですね?)猫沢さんは、怪訝な表情で、寅次郎博士に、話し掛けます。(彼は、この村の権力者の一人だよ)(権力者?)(最初に、山を切り開いて村を作った家系の人間だよ)(だから、あんなに威張ってるんですね…)猫沢さんは、気になるのか、彼の周りを観察していました。もちろん彼には見えません。店先が、急ににぎやかになりました。続々と村人達が、到着します。 (つづく) (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。そんな楽しい猫の星の世界観第四弾を、東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました(^O^)2018年の6月も、幻想の魚の秘密.第5弾を展示決定!お楽しみです。猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい)         

星を繋ぐ猫達 《第8章⑤ カミシロ族と謎の建造物》

梅雨のような秋空ですね。今年は、雨が多い日ばかりで湿気が多いなぁと思います。では、続きをお楽しみください。画像は、アルハンゲル君が、猫の星で生きていた頃の姿。名前は[ケイオス]吟遊詩人で、カルカナル時代に終止符を打った英雄猫です。竪琴を弾く彼の音色に聴き入っている、赤いチョッキの子猫は、猫沢さん、カウンター向こうにいる子猫は、猫庭博士です。この場面は、猫庭博士の両親が営んでいたレストランでの演奏会の模様です。あの頃の猫沢さん達の物語は、そのうち追々…(この物語のポストカードは、高円寺 猫の額さん、美濃加茂市 ぱん工房いまやすさん、可児郡 珈豆屋珈琲さんで、お買い求め頂けます)《第8章⑤ カミシロ族と謎の建造物》猫沢さんは、鞄から取り出した小さな桐の箱を、寅次郎博士の前で静かに開けました。それを見た、寅次郎博士は「この形…何かに似てる…」不思議なデジャブを感じながらも、開きかけた記録帳を、一旦閉じ、箱の中を見つめます。「これは対になっていまして、もう1つは、センジュ族長の身内が持っているとの事です」「身内?」「センジュマナタカと言う人物だそうですが、寅次郎博士は、御存知ですか?」寅次郎博士は、驚きます。まさか、猫達の口から、知っている名前が飛び出したのですから…「御存知も何も、村の住人で顔見知りさ」「なんと!そうですか!ならば話は早いです。すぐに彼とコンタクトを取っていただけませんか?」猫沢さん達は、目を輝かせます。「奇遇だね。私も近々、彼を訪ねようかと考えていたんだよ。ちょうど今晩、祭りの打ち上げがあるんだ。その時に、声をかけてみるよ」「本当ですか!」「あぁ、ところで、それは一体なんだい?」「村外れにある巨石群のパーツです」「巨石群?あれは彼らの建造物なのか?」村の西側に位置する原っぱに、無造作に配置された巨大な石のオブジェのように見えたものは、異星人達によるものと知った、寅次郎博士は、ひたすら、驚くばかり、村の言い伝えでは[鬼の一族達が、人里から人間をさらい、生け贄として捧げる為に使われていた忌まわしの祭壇]と伝えられていたのですから…「一番最初にテラに降り立ったカミシロ族が、造ったものだそうです」「一番最初…?」「彼等は、カグラミチタロウと接触する以前から、ここに移住していました。この星には、彼等にとって必要な鉱物があり、採取する為に住み着いたと…」「ほう…あの巨石群は、何に使っていたんだい?」「母星との通信と、宇宙船の格納庫です」「…生け贄台じゃなかったのか?」「とんでもありません!彼等は、あの地下を拠点として活動してたんです。現在は、通信機も格納庫の入り口も、村人達に破壊され、交信が途絶えてしまったのですよ…」「破壊された?」「はい、そのせいで、任務期間を終えても、帰る事が出来なかった者達の生き残りが…ここに留まったのです…」猫沢さんは、悲しそうな表情で、寅次郎博士を見つめました。「この金属盤を、あの巨石群に設置すれば、再稼働するのか?」「はい…ミチタロウ[カミオン]氏は、マゼラン星任務時代に、彼等の救済を依頼されています。この金属盤は、彼等の星から非常用の遠隔修復をする為の物ですが、村人によって、バラバラに投げ棄てられ、ようやく、探し出したのですよ。ミチタロウ氏も、一部の金属盤を持っている筈ですが…」猫沢さんは、蔵の中でコンタクトをとった時に、送られた彼等の情報を、丁寧に伝えました。「…しかし、彼は、再会を果たした時「橋渡しの民」の記憶は戻っていなかった筈だ…彼等の事を忘れてしまっていたんだよ…ここ(顕在意識)の記録には、仲良くなって、星の話を色々聞いたと…」当時のミチタロウは、完全覚醒をしないまま、この星を去りました。顕在意識の彼にとって、なんとなく懐かしい、異形の優しい先住民族として映っていただけです。「[潜在意識の彼]が、綴った記録は、どうなっていますか?」寅次郎博士は、慌てて探します。彼等の星の言語で、書かれた記録です。「[ようやく、彼等と再会を果たしたが、ホログラムボディの[私]と、ここにいる[私]と繋がらない、[私]は[私]をコントロール出来ない、彼等との約束が果たせない…。ミチタロウ…あれを、店の看板から外すんだ…早く気づいてくれ]と書いてある、、看板?看板のマーク?」寅次郎博士は、ハッとしました。神楽屋の看板に変わった模様の金属の板を思い出しました。未覚醒のミチタロウは、知らずに屋号の隣に掲げていたのです。猫沢さん達は、再び、村の周波数が、激しく変化した事に気づき、耳を立てピクピクと動かしています。「…更にまた、止まっていた時は動き出しました。寅次郎博士、早く店に行ってください!」「分かった󾬆君達も一緒に来てくれないか?」「勿論です。あの、ひとつお願いがあります!カミシロ族は、心の澄み切った優しい民族(異星の民)です。可能なら、現在の村人達に伝え直してください。彼等は、恐ろしい人喰い鬼ではない事を!」 猫沢さんは、彼等からの受け取った[思念]を、伝えました。「分かった、やってみよう」寅次郎博士は、深く頷くと、神楽屋へ向かいます。勿論、猫沢さん達は、再び、四足歩行の地球猫の姿になり、寅次郎博士の車に乗り込み出発です。屋敷を護る、ロシアンブルーのアルハンゲルと、猫谷エンジニアが、窓から、彼等を、見送っていました。猫谷エンジニアは、アルハンゲルに問いかけます。「お前さんの正体は、まだ、彼等には明かせないな…」アルハンゲルは、静かに頷くと、「すみません…彼等が地球任務を終えた後、全てをお話します…」アルハンゲルは、深くお辞儀をしました。[つづく] (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。そんな楽しい猫の星の世界観第四弾を、東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました(^O^)2018年の6月も、幻想の魚の秘密.第5弾を展示決定!お楽しみです。猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい)     

星を繋ぐ猫達 《第8章④ タイムラインの行方》

すっかり秋の気配ですね。朝晩、肌寒くなりました。秋生まれの私は、この季節が好きだったりします。では、お待たせしました。続きをお楽しみください。画像は、猫宮医師(ドクター猫宮)です。猫沢さんの一番弟子で、猫達の体から発せられる、周波数を調整する仕事をしています。現在、猫の星では、カルカナール医療と、ニャオトピシー医療の二種類が存在し、猫沢さん達は、ニャオトピシー分野を研究しています。(この物語のポストカードは、高円寺 猫の額さん、 美濃加茂市 ぱん工房いまやすさん、可児郡 珈豆屋珈琲さんで、お買い求めいただけます)《第8章④ タイムラインの行方》屋敷に到着した、寅次郎博士は、猫達に、食事を与え終えると、猫沢さん達にもとに、特製のカリカリを出してくれました。珍しげに眺める二人…「こっちは、海の幸ブレンド、これは、野菜ブレンドのカリカリだ。君達でも、安心して食べられる筈だよ。ここの猫達は、村で作ったドライフードを食べて育っている」「作っているんですか?」「あぁ、こう見えて、この村には、色々あるんだよ」寅次郎博士はニコニコしながら、お茶を注ぎます。猫沢さん達は、恐る恐るカリカリを口に運んでみると…「あ、これは旨い!」「これは、カンタスカラーナ時代の[私]が、携帯保存食として作っていた物を改良したものだよ。今でも、もしかしたら君達の星にも残ってるかもしれないよ」「そう言われてみれば、この野菜味…これを、スティック状にして、もう少し柔らかくしたら[にゃろりーめいと]に似てますね!」猫宮医師が、肉球をポンと叩きました。「あぁ!確かに!子猫時代に、よく食べていました󾬆」猫沢さんも、野菜ブレンドカリカリをポリポリしながら、肉球を叩きます。「にゃろりーめいとか、面白いネーミングだね!」寅次郎博士は、かつての発明食が、形を変え存在している事を知り、ニコニコ顔「昔、猫庭博士の両親のレストランに行くと、おやつに出してくれました。確か製造元は[フカキモリファーム]…」猫沢さんは、子猫時代の記憶をたどりました。「猫沢博士、現在の名称は[ネコイニャンパニー]です。今でも手に入りますよ」「猫居君達の所か!それは嬉しい󾬆星に帰ったら、早速、店に行って探してみよう!」猫沢さんは、久々に口にした懐かしい味に、目を輝かせています。「あのぅ…猫沢博士…猫居(豹之助)博士に頼めば、すぐ届けてくれますよ…」「あ、そうか!」そう言って二人は、小皿に盛られたカリカリを、全て平らげてしまいました。すっかり、お腹を満たした猫沢さん達は、落ち着き、本題へと入ります。「そろそろ、話を始めましょう。寅次郎博士、昨日の出来事から、何か異変はありませんか?」猫沢さんが、問いかけました。「今のところは、平穏だよ。祭が終わったら、分からないがね…」寅次郎博士は、腕組みをしながら、考え込んでいます。「…実は私達、先程、あの蔵へ行き、例の人物達と接触してきました」「なんだって!?彼等は存在しているのか?」寅次郎博士は、猫達の行動の速さに、ビックリです。「はい、あの蔵の下に棲み家が、あるようです。祠の穴から族長と副族長が現れ、コンタクトを取ってきたところです」「生きていたのか!?」「恐らく次元の違う場所で、生き伸びていたように、思えます。テラには、何層にも重なったタイムラインが、存在していますからね」「なるほど、地球人には感知出来ない所で、ヒッソリと暮らしていたか…彼等は、神楽師匠のノートには、昔、ここで落ち合う約束をして地球にやって来た。と、記録されていたが…」寅次郎博士は、心なしか安堵の表情。「1度目は、奇跡的に、会えたようですね。2度目は、なかったようです…」「なんと…」「カミシロ族達が、滅ぼされ、封印されたのは約100年前ですが、まだ、結界は、ゆるかったようで、生き残った者達が、70年前あたりまで、神社の裏山で、ひっそり暮らしていたようです。再び、村人達に見つかり、強力な結界を張られて、身動きが、取れなくなってしまったようです…」寅次郎博士は、神楽師匠の記録帳を持ち出して、パラパラとめくりました。そこには、彼等の写真が…「あ、センジュ族長!」猫沢さんは、思わず、若き日の神楽師匠と一緒に写っている写真に反応しました。「彼に会ったのか?」「はい、そして、これを託されました…」猫沢さんは、小さなカバンから、先程、受け取った桐の箱を、取り出しました。「それは?」「あの時、彼に、渡せなかった物です…」  「師匠に?」寅次郎博士は、ノートをめくり、何かを探し始めました。[つづく] (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。そんな楽しい猫の星の世界観第四弾を、東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました(^O^)2018年の6月も、幻想の魚の秘密.第5弾を展示決定!お楽しみです。猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい)     

星を繋ぐ猫達 《第8章③ カミシロ族》

お待たせしました。もう秋の気配ですね。だけども、雨降りと湿気で、バテしてしまいますね。では、続きをお楽しみ下さい。画像は、寅次郎博士と屋敷猫達が、秋祭りに参加している場面です。(使用画材、色鉛筆、即興画)《第8章③ カミシロ族》その翌日…2機のフラクラフトに乗った猫沢さんと猫宮医師が、向かうのは、寅次郎博士が住む村[あの村で、マゼラン系テラビトの痕跡が発見されたと…?]猫沢さんは、猫宮医師と、テレパシーで会話しています。[寅次郎博士によると、橋渡しの民メンバーの古い知り合いの末裔だと、聞いています][ほう][あ、村に着きましたよ。降りましょう]村では、祭りの真っ最中、法被を着た村人達が祭囃子を演奏しながら、神輿を先頭に練り歩きます。そこに寅次郎博士と屋敷猫達の姿もあります。十匹近い猫達は、かわいらしい法被を着て、寅次郎博士の周りを、行儀よくチョコチョコと歩いています。それを見た村人達は、大喜び今や彼は、村で[猫おじさん][猫先生][寅さん]等の愛称で、親しまれています。「祭りをやっているようですね…出直しましょうか?」 猫宮医師が、そう言うと、「いや、あの蔵に行ってみよう。あそこに大きな周波数帯の歪みが出ている」「はい」二人は、開かずの蔵に向かう事に…神社の裏にある、雑木林に、ひっそりと建っている蔵、辿り着いた二人は、蔵の中に入ります。「猫沢博士、蔵の奧に祠がありますね…」そこには、乱雑に半分埋まった祠が、ありました。「わ!」猫沢さんが、ビックリして、ピョンっと飛び上がると…祠がある穴から、四つの光る目玉のようなものが見えました。猫沢さんは、気を取り戻し語りかけます。「無断で入って申し訳ない、つかぬ事を聞くが、あなた達は、マゼラン系の血を引く民か?」その言葉に反応し、彼等の目が、一瞬ピカーっと光ると、返事が帰ってきました。「い…いかにも…私達は、マゼラン星第29惑星の血筋の地球人[カミシロ族]である。君達は…何者か?」「私は、シリウス系第22惑星カンタスカラーナから来た、猫沢です」「同じく、猫宮です」「猫族か…?」「はい」長い手足を、駆使ながら這い上がってきた二人の姿は、まるで、蜘蛛のようです。 「私は、カミシロ族の族長、千寿(せんじゅ)と申します…」長い手足を器用に折り畳み、深々とお辞儀をする族長の隣には、手だけ長い男性「私は、副族長の社(やしろ)と申します。…コンタクトよろしいでしょうか?」そう言われた猫沢さん達、相手に敵意がない事を確認し、了承の合図を送ると、目を合わせ、何やら、情報を交換しはめました。正確には、目ではなく額の奥の辺りに意識を集中しているのですが…猫沢さん達は、情報を受け取ると…「あなた方の了見、承知いたしました」「…たかじけのうございます…」二人は、涙を溜め、猫沢さん達に、何度も何度もお礼をしました。「これを…」受け取った、桐の箱の中には、あきらかに、地球の物質ではないと思われる、金属盤が入っていました。「これを、あの巨石群に設置すれば良いのですね?」猫沢さんは、金属盤を眺め、刻まれた記号を、瞬時に解読していました。「…はい、私達は、村中に張られた結界に阻まれて、そこへは行けませぬ…ようやく約束が果たせます…」「分かりました。ですが…当時、約束をした彼は、もう、この地上には存在しません…私達が、彼に替わって、お礼を言います」カミシロ族の民は、驚きました。「居ないのか…カミオン(ミチタロウ)は…もう、この星には、居ないのか…?」「はい…10年程前に…やはり、あなた方にも、タイムラグが…」「タイムラグ、時間が歪められてしまってるのか!?」落胆する二人…「ですが、ご安心ください。後任の者が居ます」「本当か?」「はい、彼らと共に、あの地に参ります」「もうひとつ、お願いがあります」「なんでしょう?」「この盤の片割れを持ち出した私の血縁者がいます。彼も、一緒に…」「片割れ?」「この盤は、陰と陽に分かれています」「なるほど、その者の名は?」「センジュマナタカ…私の夜叉孫にあたる者です。彼は今、この村に居るはずです」 「彼は、結界から出られたのですか?」「彼は、地球人の血が濃いため私達とは、容姿が違います。限りなく地球人に近い…かろうじて、人間の世界で暮らせる姿です」「なるほど、分かりました」「よろしくお願い致します」二人は、何度もお礼を言うと、再び、穴の中へと入っていきました。シンと、静まり返った蔵の中、外は、賑やかです。先程の御輿が帰ってきたようです。猫沢さん達は、視覚的周波数を変換し、地球型の猫の姿になりました。これなら、村人達の目に触れても怪しまれません。「にゃー!」草むらの中から、猫沢さん達は、寅次郎博士に声をかけます。「あ、あれ?もしかして、猫沢くんか?」寅次郎博士は、ビックリしています。「にゃ~!」にゃごにゃご言う猫沢さん達に、気づいた、村の地域猫を世話する女性が、「猫先生、この子達は、見た事ない猫ですね?」「私の知り合いの猫だよ。隣の村から祭りを見に来たそうだよ」「へ~、目がくりくりしてる。こまった眉毛模様の猫ちゃん!すっごく、かわいいですね!こっちの子は、凛々しいイケメン猫ちゃんですね~」女性は、大喜びです。「私は、これから、猫達にご飯をあげなきゃいけない、皆に、よろしく伝えておいておくれ、あ、ごくろうさん会は、いつもの「神楽屋」ね。ごちそう作って待ってるからね」「はい!いつも、美味しい食事ありがとうございます!」寅次郎博士は、猫達を連れて屋敷に戻りました。猫沢さん達も、猫の姿で、トコトコ付いていきます。[ぷぷぷ、困った眉毛模様の猫ちゃん!]猫宮医師は、笑いをこらえています。[ほっといてください]猫沢さんは、 少々ふてくされながら、猫達の行列に紛れてしまいました。屋敷に到着すると、二人は、すっかり元の姿に戻っていました。 「驚いたな?君達、姿を変えられるんだな?」寅次郎博士は、法被をハンガーにかけると、猫達の法被を丁寧に脱がせながら言いました。「意識と周波数をコントロールすれば、簡単な事ですよ」猫沢さんは、サラッと答えると、こなれた様子で、猫用ソファーに腰かけました。[つづく] (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。そんな楽しい猫の星の世界観第四弾を、東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました(^O^)2018年の6月も、幻想の魚の秘密.第5弾を展示決定!お楽しみです。猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい)     

星を繋ぐ猫達《第8章② 繋がる扉》

あっと言う間に8月、暑い日が続きますね。先日、発酵食品のイベントに行ってきました。とてもマニアックな奥の深い世界でした事を、お伝えいたします。では、続きをお楽しみください。画像は、寅次郎博士です。(物語用に即興で描かれたものですので、ポストカードはございません)《第8章② 繋がる扉》祭りの準備を終えた村人達は、自宅に帰っていきました。寅次郎博士達も、明日に備え、静かな一夜を過ごします。普通ならば、町内会の若者や、保存会の翁達が、前夜祭と称してドンチャン騒ぎでも、やりそうなものですが、この村では、それはありません。 とても静かで、不思議な夜なのです。自宅に帰った寅次郎博士は、タンスから法被を出すと、なんと、猫用の小さな法被も出てきました。明日の準備を軽く済ませた、寅次郎博士は、神楽師匠の残した記録帳を引っ張り出し、村の記録を探していました。「!?」寅次郎博士の目に飛び込んできたのは、古びた村祭りの写真に紛れていた、顔は、微妙に日本人寄りですが、不思議な形の神輿を担いだ 異様に手足の長い人達でした。彼は、そっと写真を剥がします。「やっぱり…」裏面に書かれていたのは、この村に昔住んでいた民族の名称と撮影日時です。撮影者の欄には[千寿]と書かれているだけ…記録によると、彼等は、異形の民として迫害され絶滅に追いやられた種族である。と書いてあります。つまり、この村は、元々、現在の村人達のものではないと…?あの蔵の中から出てきた、神輿は、普通のタイプと違います。今、住んでいる村人のほとんどは、移住してきた人ばかりで、過去の村の様子を知る者はいません。 その為、あの蔵の存在を知る者は、ほとんどいませんでした。知っていたのは、あの時、隣にいた元考古学者と、生まれた頃から、村に住んでいると言う80~90代位の村人数人。祭りの準備中、偶然、神社の周りを探検ごっこをしていた子供達が、蔵を開けてしまったのです。鍵が腐り落ちていた為、すぐ開いたと言うのです。その時、村の長寿者達が、真っ青な顔をして「鬼が来る!」と怯えていましたが、元考古学者が、一生懸命なだめ「鬼達を供養するから、安心してほしい」と説得しました。寅次郎博士は、餅つきの片付けをしながら、彼等のやり取りを聞き、妙な胸騒ぎがして、開かずの蔵に向かったのです。そして、元考古学者と名乗る村人[千寿学孝・せんじゅまなたか]の隣に、こっそり居合わせていました。彼は、50代なかばのひょろっと背の高い、銀縁メガネの男性、五年ほど前に、移住してきた住民です。顔見知りではありますが、挨拶程度の付き合いで詳しくは知りません。時々体調を崩して、診療所に来る位の接点しかない、謎多き人物です。寅次郎博士は、写真を眺めながら、なんとも言えぬ、胸を締め付けられるような気持ちになっていました。「この村の化物伝説は、この人達の事だったのか…」その時、部屋のドアの向こうから、ノックがしました。開けてみると、寅次郎博士の自宅を守る、猫谷エンジニアが、立っていました。「猫谷くん…どうしたんだい?」「村の周波数帯に、激しい変化が現れました。村人達が、鬼が来ると騒いでいましたが…何かあったのですか?」「あぁ、ちょっと話を聞いてもらってもいいかい?」「もちろんです」猫谷エンジニアは、静かに部屋に入ると、小さな猫用のソファに腰かけました。「君は、彼等の事を知っているかね?」そう言って、先程の、手長足長の人達の写真を見せました。「!?」猫谷エンジニアは、目を丸くしました。「マゼラン星雲の民のDNAを引く者のようですが、何故、ここに?」「彼等は、かつて、この村に住んでいたようだ。だが、後から移住してきた者達に消されてしまった…今日、祭りの前日に、彼等の歴史が見つかったんだよ…君は、どう思う?」「寅次郎博士、私から逆に質問します…以前、イクサフィーゴが3基目が稼働した瞬間、軽い地鳴りが起こりましたね。あれは、なんの現象でしょうか?」「地鳴り?」「はい、あの時も、周波数が変化しました。それに関して心当たりはありますか?」「イクサフィーゴは、稀に、必要性のある時空同士を、一つに繋げてしまう事がある。地鳴りと共に、この村にある過去が現在に出現したんだろう…」「このマゼラン型のテラビト達は、橋渡しの民のあなた達とは接点はあるのですか?」「私にはないが…神楽師匠の関連だ…記録では、師匠が、昔、任務した星の民の末裔と再会したと、書いてある…」 「なるほど…彼等は、この村で、あなた方を待っていたのでしょうか…?」 「かもしれない…」二人は、しばし、考え込みました。「そうだ、猫谷くん、君達のお陰で、カルカナル達は、私達の事を感知していないようだね。改めて礼を言うよ」寅次郎博士は、猫谷エンジニアに深々とお辞儀をしますと、彼は、「私達の宇宙船は、高性能のステルス機能を搭載し、この村全体にシールドを張っているだけです。猫沢博士が開発した周波数発生装置が素晴らしいのですよ。ですから、礼を言うなら彼に言ってください」 「ほう、彼は発明家なんだね」「はい、これまでも、様々な機器を作り、私達の星を守ってますよ。ですから、猫居一族…つまり、あなたの子孫達は、猫沢博士を全力でサポートしてるんです」「たまげたな」寅次郎博士は、まだ、猫沢さんの事を詳しく知りません。現在の飼い猫のアルハンゲルが、猫の星で、ケイオスと言う名で生きていた時に、出会った少年猫が、猫沢さんだった事位しか…村に衝撃が走った祭り前夜、何事もなかったように静かに時間が過ぎていきます。その頃、元考古学者の彼は…「ようやく見つけた…早く、彼を探し出して、これを渡さねば…」蔵から運び出した、古びた桐の箱を大切そうに抱き抱えていました。一体、何が入っているのか?[つづく] (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。そんな楽しい猫の星の世界観第四弾を、東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました(^O^)2018年の6月も、幻想の魚の秘密.第5弾を展示決定!お楽しみです。猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい)     

星を繋ぐ猫達 [第8章① 秋祭りと開かずの蔵]

ここから、新章に突入します。新たな展開を、お楽しみください。なお、ここにアップされている作品の画像のポストカードは、高円寺の猫の額さんで、いつでも、購入可能です。(一部ない絵柄もございます)画像は、サリーちゃんと寅次郎博士です。※今回の作品画像は、即興で描かれたものですので、ポストカードはありません。ご了承ください。(お目汚し失礼いたしました)では、物語をお楽しみください。《第8章① 秋祭りと開かずの蔵 》秋、寅次郎博士の住む村では、お祭りの準備が行われていました。昔からある土地の神様に、農作物の収穫に感謝する、お祭りです。昨今の、お祭りは本来の姿を消して、すっかりエンターテイメント化していたり、過疎化に伴い、廃れてなくなってしまったものもあります。時代の流れと言うのは、時として残酷でもあります。神社の隣の公民館の外では、火水斗(ひみと)と、サリーが、昔ながらの石臼と杵で、餅つきをしていました。お宮の屋根から餅投げをする為。さすが、元格闘家の二人の餅つきスピードは桁外れ、村人達は、惚れ惚れと眺めつつ、つき上がった餅を、村の婦人会の女性達が、次々と丸めていき、そして、寅次郎博士達のグループは、釜の火で、餅米を蒸しています。3人は、餅つき班のメンバーに抜擢されているのです。 神社の倉庫からは、立派な神輿が出され、メンテナンスされ輝きを増していました。「懐かしいなぁ…子供の頃を思い出す…」餅つきが終わり、休憩中のサリー、春に越してきたばかりの彼女(彼)にとって、初めての村の祭りです。寅次郎博士が、隣で、つきたての餅に、きな粉をまぶして 渡すと、一気に頬張ります。 「んまっ!」お腹がすいていたのか、皿に10個程あった、きな粉餅を、一気に平らげてしまいました。 呆気に取られた寅次郎博士は、自分の分が、なくなってしまい、シュンとしながらも… 「そう言えば、サリーちゃんは、お盆に、田舎に帰らなかったね…?」「…帰れないんです…」「ご両親は、今の姿を知ってるのかね?」「……」サリーは、しばらく沈黙すると、うつむき、両手で顔をおおいました。 「いつか、君の事を理解してくれる日が来るだろう…ご両親が元気なうちに必ず、会いに行きなさい…」寅次郎博士は、それ以上、何も言わず、もう一皿、お餅を持ってきました。次は、おろし大根と醤油が、かけられています。「食べたら、戻っておいで[開かずの蔵]にいるからね」寅次郎博士は、神輿の発掘作業に向かいました。なんでも「開かずの蔵」から、ものすごい古い時代の、神輿が見つかり、村人達が総出で作業をしているのです。 かれこれ、百年以上開けられていないのでは?と、蔵にしまってあった、様々な祭りの道具や帳面が出てきて、大騒ぎしているのです。そこには、見た事もない書物や、写真がわんさか…寅次郎博士の隣で作業していた、指揮を取る、昔、考古学者だったと言う、村人の一人が「とうとう見つけた…」と、 目を輝かせ、小さな声で呟いているのを、寅次郎博士は、聞き逃してはいませんでした。この村は、一体…?寅次郎博士の脳裏に、ある人物の姿が、かすめました。  そう、彼の蕎麦打ちの師匠であり[橋渡しの民]のチームメンバー「故・神楽未知太郎(かぐらみちたろう)」です。[つづく] (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。そんな楽しい猫の星の世界観第四弾を、東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました(^O^)2018年の6月も、幻想の魚の秘密.第5弾を展示決定!お楽しみです。猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい)