星を繋ぐ猫達 《第4章 テラビトサンプル1号観察記録2014年 秋④ 醤油》
暑い日が続きますね。
いかがさあ過ごしでしょしか?
秋味像は、猫沢博士と、助手マシン猫Σ-41&ΣS-8
昨年の個展のメイン作品[星を繋ぐ猫達]
現在こちらのブログで展開されているのは、昨年発表の物語です。
使用画材、三菱ユニポスカ、コピック
では、続きを、お楽しみ下さい。
《第4章 テラビトサンプル1号観察記録 2014年 秋④醤油》
サンプル1号は、2013年に、私達、カンタスカラーナ星人に出会うまで、食に対して無頓着であり無知であった、自らの体や精神を、無意識のうちに痛め付けていた事を知らずに過ごしていたのだ。
私達とコンタクト後、ユックリとした早さで、理解し実践し、かつての、ヒトとしての感覚を取り戻しつつある。
テラビト達が、今まで造り上げてきた、薬品で調整され整えられた食品達は、消費者である彼等の内蔵や細胞組織や心のあり方等は、考慮されていない。
これが、ヒノモトの世界の、現実である。
私達は、漬物石(遮断石)蓄積の原因となる、食品達を調べた。
サンプル1号の使っている調味料に、一つづ調べていた。
次は、醤油である。
彼女は、地元では有名な会社で作られている、鰹出汁入りの醤油を使っている。
比較的、値段は少々高めであり、特に際立った物質は使われていないように見えるが、砂糖が使われていたり、アミノ酸等と記載されているのが、気になるところだ。
そこで私は、混ざり気のない素材を使う事を、提案してみた。
「気分転換に、醤油を変えてみなさい 」
と…、
すると、700ミリリットル1000円程の醤油を購入してきた。一升瓶だと2000円程で高価と言われている種類の醤油である、原材料も国内産丸大豆、国産小麦、天日塩とシンプルだ。
サンプル1号が
「シンプルな材料で作られた醤油は、美味しいですね。これが、本当の味…私は、今まで、鰹出汁入りの醤油を普通の醤油感覚で使っていましたが…原材料を見て驚きました。これにも、お砂糖が使われていたなんて…」
と、驚いているのだ。調味料に対して、さほど、気にしていなかったのだろう。
「そうですね。意外でしたね。砂糖等は、とろみやコクを作る為の技法でしょう。あなたが、今まで使っていた醤油よりも、安く販売されている醤油には、実に多くの薬品や、醤油には本来ない調味料が入れらていますよ。
お弁当に付いている、小さな醤油も含まれます。
脱脂加工大豆
アミノ酸液
ブドウ糖果糖液糖
グルタミン酸ナトリウム
リポヌクレオチドナトリウム
グリシン
天草
ステビア
サッカンナトリウム
CMC-Na(増粘多糖類)
カラメル色素
乳酸
コハク酸
安息香酸プチル…
です」
私は、淡々と説明したが、実は驚いていたのだが冷静を装っていた。
「えーマジですか?多すぎないですか?」
サンプル1号は、目を白黒させている。無理もないだろう。
「マジです。ここまで詳しく記載された醤油は少ない思います。大抵は、アミノ酸等と書かれていて内訳等は、記載されていないでしょう。これにはトリックがありましてね。キャリーオーバーと言う事で、省いて記載しても良いと言われています。ここまで入っているものは、既に醤油ではなく醤油風調味料です」
「え、偽物っぽい響き…なんか騙された気分…じゃあ、私達は、何を頼りに買い求めればいいんですか?やっぱり値段ですか?」
「調べなさい。そして、自分の舌で確認しなさい」
「え、でもでもですよ。一升瓶で2,000円レベルの醤油なんて、高価じゃないですか、家計を圧迫しませんか?」
「圧迫?馬鹿おっしゃい。醤油一升瓶をジュースのように、数日間で消費するんですか?」
「…さすがに、それはないです」
「ならば、さほど影響はないはずです。確かに、現時点で、安い醤油風調味料を消費していけば、その場は節約出来ますね。しかし、数十年後、もしかしたら、節約したつもりの分が、様々な形となって返って来て、プラスマイナスゼロなんて事にもなるかもしれませんね…」
「どう言う意味ですか?」
サンプル1号は、キョトンとしている。
「その醤油風調味料等の中の物質には、本来の醤油にはない物質があり、体内に蓄積させるものもあります。臓器がそれらの化学薬品的な有害物質を、解毒、排泄出来ず、限界値を越えた時、体に大きな負担がかかります。処理しきれなかった物質達は、体内を巡り、やがてそれは、病と言う形で現れ…」
「それって、もしかして、医療費…ですか?」
「はい、節約した分のしわ寄せが、体の老化と共に表面化するんです。周りを見てごらんなさい。あなた方、テラビトは、これらの現象に何も疑いもなく生きて来たのでしょうか?」
「人間は、年を取ったらひとつやふたつの病気は当たり前だと思いますし、普通の事ではないのですか?それに、このような合成食品達に入れられている添加物は、国が定めた安全基準だと聞いています…体に影響ないと判断された分量を使っていると…?」
サンプル1号は、すっかり、大きな組織が発表した基準を、鵜呑みにしている…
「確かに単品だけなら安全でしょう。ですが、考えてみてごらんなさい、それらを鍋の中に複数投入したり、皿に盛り付けたり、一緒に胃の中に入れたらどうなりますか?」
「複数の食品達の添加物が混ざります…」
「混ざったらどうなりますか?」
「化学反応が起きます」
「起きたらどうなりますか?」
「どうなるんですか?」
「無害だった物質が有害な物質になったり、結合して別物の物質に変化したり、体内で化学実験が繰り広げられます。その結果、最悪、消化器官が傷ついたりする可能性があります。内臓の壁が破壊されれば、有害化した物質がすり抜け、血液に流れ込む可能性もあり、それらを除去する細胞達も作業が追い付かず、どんどん毒素が、蓄積していきます」
「怖いこと言わないで下さい!そこまでひどくないと思います」
「過信は禁物です。実際、あなたの体内は、長年取り込んだ化学物質の影響をもろに受けているではありませんか?安全だと言われて信じて摂取してきた物を、思い出して下さい」
「……」
「今回、あなたが買ってきた、この高価な醤油は、1年以上の時間をかけて作られたものです。この中には、フラノンと言う杭酸化作用がある物質、メラノイジンと言う物質は、遺伝子の酸化欠損を防ぎ、ペクチンはアレルギーを抑え、ミネラルとして、カリウムやマグネシウムが含まれています。比較的、塩分が多い調味料と言われていますが、仮に多く取りすぎても、カリウムやマグネシウムのお陰で、余分な塩分は排出されます。かと言って、使いすぎはいけませんがね…」
「知らなかった…」
「それに、殺菌作用もあり、生魚等を食す時に醤油をつけて食べると言う事も、利にかなっているのですよ。山葵も同様、食中毒を防ぐ役割をしています」
「へー!」
「そして、醤油作りに欠かせない麹菌は、微生物です。彼等が生きていく上で生み出される酵素が、あなた方の体を守る力を持ち合わせています。とても調和のとれた素晴らしい調味料です。ですので、偽物の醤油風調味料を使って、体をわざわざ壊す事など本末転倒ですよ」
「この醤油、大切にいただきます」
サンプル1号は、醤油瓶を握り締め、新たな実験をスタートさせた。
塩の時と同様、料理の味付けが変化した、そして、ここ最近、気持ちが穏やかになって来たのだと言う。
今までに、砂糖の使用を控え、塩、醤油の質を変えてきた。
次は、味噌である。前回の塩の章で出てきた味噌汁にも、大きな役割と漬物石(遮断石)除去のヒントが隠されている。
[つづく]
2016年6月24日から7月6日の2週間、東京 高円寺、猫の額さんにて行われました個展が、無事に終了しました。
また、来年の同じ時期に、猫の額さんにて個展開催が決定しましたよろしくお願いいたします
(※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。
東京.高円寺[猫の額]さんでの個展とブログ小説の連動型で、お楽しみいただけます。
猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)
※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)
(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい。一言お知らせ下さい)
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