星を繋ぐ猫達 [第5章 対極の星]
風邪を引いてしまうくらい、気温差が激しいです。
先日、久しぶりに東京に行って参りました。吉祥寺スターパインズカフェという所へ、平沢進さんのファンクラブ限定イベントに、行って来ました。とても濃い、楽しい素敵な時間を過ごさせていただきました。
画像は、1枚目は、猫谷エンジニア、猫沢さんの古くからの友猫。
2枚目と3枚目は、スターパインズカフェの看板とお花です。
では、物語の続きをお楽しみ下さい。
[第5章 対極の星 ]
猫の星からの思わぬサポートに、驚く寅次郎博士。
「カルカナル一族は、あなた方の計画を妨害しに、再び、テラへやって来る事でしょう。私達が守ります」
猫谷エンジニアは、キリッとした眼差しで、寅次郎博士達を見つめました。
「あ、ありがとう…」
「あと…」
「あと?」
「ミニイクサフィーゴを、お返しします。元々、あなた方の仲間なのですから…私達の星は、私達の力で道を開いていきます」
なんと、猫沢さんが、一度持ち帰ったミニイクサフィーゴを再び地球へ持ってくると言うのです。
驚いた表情の寅次郎博士の頬に、うっすら光るものが落ちていきました。
猫達は、助けてくれた恩返しをしようと、一生懸命なのです。
「ありがとう…」
「寅次郎博士、あとの2体を早く見つけて稼動させれば、テラは、新たな分岐点に立てるのですよね?私達が、必ず捜し出しますから!20年のロスタイムを取り戻しましょう!そして、我々も、テラビト達のストーンブロック除去を急ぎます!」
そう言うと、猫沢さんは、除去ナノマシーン[カルカン]が詰まった箱を取り出しました。
「ありがとう、ただし、無理矢理 地球人達のストーンブロックを除去はしないでやってくれ…」
「どう言う事ですか?」
「地球人達は、カルカナル磁場にコントロールされているとは言え、自分の意思で生きていると思っている。そして自身の考え方や、概念が正しいものだと思い込んでいる。いわば、その人物が脳で創り上げた思念の形や世界を、無理矢理壊す事になるんだ。いきなり、やったら、何かが崩壊するだろう…それは、とても危険な事だ…」
「しかし、既にタイムロスが…」
「これは単なるトラブルロスではないんだよ…」
「何を躊躇しているのですか?急いでいるのではないですか?」
猫達は、少し困惑気味です。
「確かに私は、少々焦っている。だが…君達の星のケースとは違って、全ての地球人達が、カルカナル磁場からの解放を望んでいないんだ…」
「ケースが違う?すみません…私達には、それが、理解出来ません…」
猫沢さんは、しょんぼりした表情で、寅次郎博士を見つめました。
「そうだね…これは君達には、理解出来ないかもしれない…。この地球はね、物質化した対極の世界を再現しているんだ。その世界を知らない宇宙生命体の為の場所でもあるんだよ。だから、彼等にとっては素晴らしい世界なんだ…しかし、数が増えてしまえばバランスが崩れてしまう。それを調整するのも、私達の仕事なんだよ…」
寅次郎博士は、分かりやすく説明しましたが、価値観が違う猫達に、通じたのか困り顔です。
「ならば、カルカナル磁場と言うのは…一体?」
「そのうち解る時がくる…」
寅次郎博士は、あの時、ビラーゴが言った同じ言葉を、ポツリと落としました。
「彼等が到着しました」
そう言うと、猫谷エンジニアは、席を立ち、外に出ていきました。
寅次郎博士や猫達も一斉に、彼の後を付いていきます。
何も無かった空間から、静かにワームホールが出現し、大きな宇宙船が現れました。
すると、突然、寅次郎博士の携帯がいきなり鳴り出し驚きます。
あわてて出ると…
「もしもし、あ、何、私を訪ねにきた人?今、お客さんが来てるんだが…え、明日でも良いって?わかった」
「どうした?」
門田さんが、のほほんと訪ねました。
「私に、お客なんて珍しいんだが…神楽師匠の孫の同級生らしいんだよ。私に話があるって…」
「ふーん」
[つづく]
2016年6月24日から7月6日の2週間、東京 高円寺、猫の額さんにて行われました個展が、無事に終了しました。
また、来年の同じ時期に、猫の額さんにて個展開催が決定しましたよろしくお願いいたします
(※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。
東京.高円寺[猫の額]さんでの個展とブログ小説の連動型で、お楽しみいただけます。
猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)
※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)
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