星を繋ぐ猫達 《第8章22 マゼラン遠隔修理班到着》

30年位前の、今頃の、最高気温が26度や27度、今やその+10度…通常最高気温が30度を越える毎日、扇風機だけで過ごせた時代を懐かしく思います。

暑いですね。

画像は、2017年個展作品です。「クラゲ宇宙」暑いので、涼しげな作品をアップしました。


(ポストカード、作品原画、招き猫作品の、ご用命は、高円寺、猫の額さんへ。委託販売して頂いています)

では、続きをお楽しみください。

《第8章22 マゼラン遠隔修理班到着》

着々と、帰還の準備は進められます。

マゼランからの遠隔修理班達は、故障箇所データを元に、無人宇宙船に、部品を積み込み、最速ワームホールをくぐり、地球に、たどり着こうとしています。

猫沢さんと猫谷エンジニア達は、カミシロ族の採掘宇宙船で、彼等の到着を待ちます。

猫谷エンジニア率いる、特殊捜査官の猫達は、仕事柄、宇宙に広がる惑星の生命体との接触に、慣れている為、大活躍。

無人宇宙船が、到着すると慣れた様子で、遠隔ロボット達と、挨拶を交わし、修理作業をテキパキとこなしていきます。

猫沢さん達も、手伝います。

「彼等のエネルギー物質とは、これなのか…これを、あの形状に加工して回転させる原理で、この船を動かしていたんだな…」

猫谷エンジニアは、応急処置されたエンジンルームを、覗いていました。エンジンルームに浮かぶ、幾何学の形にカットされた人工の金の部品、マゼラン修理人によると、地球からマゼランまで稼働させると、擦りきれて消失してしまうと言います。純金なら、その問題はなく、長い渡航が可能と教えてくれました。

「なるほど、私達の星で言う、クリエネルのような物だね」

猫沢さんは、感心します。星によってエネルギーの作り方や使い方が違うのです。

猫の星では、生活用エネルギーは、イクサフィーゴ。その他のエネルギーは、星の大気とクリエネルと言う鉱物を使い、エネルギーを、生み出しているのです。

クリエネルは、地球の水晶に似ていて、多くのケイ素を含んでいますが、全くの別物。猫達は、主に、乗り物を動かすエネルギーとして使っています。
フラクラフトにも、搭載されています。

(ちなみに、猫沢さんの助手のマシン猫の、ΣS‐8(はっちゃん)のボディーは、クリエネルを加工した、強化クリスタルに似た物質で出来ています。Σ‐41(よっちゃん)のボディーは、チタン合金です)

たちまち、宇宙船の破壊されたドアや、外装が、遠隔ロボット達の手により、修復され、実に機敏に動き滑らか、見ていて引き込まれます。 

手伝う、捜査官猫達は、共通宇宙言語を習得しているので、作業も、とても、スムーズ。 
猫の星の捜査官達は、秘密部署、星の猫達が、平和に過ごせるのは、彼等の活躍のおかげです。

そんな彼等のサポートが、宇宙船修復を早めました。

緊急援助要請から到着し、2週間ほど経過した頃…

猫沢さん達は、寅次郎博士宅に、報告しに向かいました。

「もう修復出来たのかい!?思ったより早いね!」

「部下達の働きが、役に立ちました!」

猫谷エンジニアは、ちょっぴり、どや顔です。


その頃、役場では、村人達に説明する、新たに作り直された伝説の修正版を制作していました。
 
そこには、門田さんの姿が、昔、鬼伝説の絵本を制作した縁で、今回も協力しているのです。

「神城UFO伝説」の絵本制作を依頼されています。

門田さんは、楽しそうに、絵本の構想をノートに描いていました。カミシロ族は、なんとも可愛らしい、ユニークな姿。 長い手で、釣りをしたり、長い足で川渡りをしたり、高い木の実を二人で協力し収穫していたり、見つかった書物に描かれた、地球での生活の様子が、描かれています。

問題は…金の採掘の場面…人間との交流の場面、どうやって表現すれば良いかと、考え込んでいました。

「勧善懲悪なら、簡単なんだがなぁ…」

役場の女性職員が、珈琲とケーキを、持ってきました。

「あら!かわいい󾬆」

反応は上々です。門田さんは、煮詰まった頭の中を休ませようと、モンブランケーキを頬張ります。

「うまいな~」



寅次郎博士と猫沢さん達は、千寿氏の自宅へ向かいます。玄関に立つ、猫沢さん達を見て、驚きます。

「え?君達がいると言う事は、もう…?」

「お待たせしました。修理完了です」

[つづく]

 (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。

物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。

そんな楽しい猫の星の世界観第5弾を、東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました(^O^)

2019年の7月、幻想の魚の秘密.第6弾を展示決定!お楽しみです。

猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)

※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)

(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい)     

個展連動SF猫物語[幻想の魚の秘密]シリーズ

東京 高円寺 猫雑貨&ぎゃらりー猫の額さんで、展開している。オリジナルSF猫物語を更新しています。

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