星を繋ぐ猫達 《第8章23 カミシロ族帰還計画》
日々、気温が上がります。先週、熱中症になってしまい、激しい頭痛と微熱と発汗に襲われましたが、完治しました。
油断できませんね。みなさんも、命優先で過ごしてください。
画像の作品は「猫沢兄弟の大冒険」寅之助博士の形の気球に乗って出発です。
猫沢博士には、お兄さんがいます。子猫時代の思い出の場面です。(ポストカードは作っていません)
クラゲは、4月に沖縄旅行に行き 美ら海水族館で撮影したものです。
では、続きをお楽しみください。
《第8章23 カミシロ族帰還計画》
千寿氏宅に集まった、寅次郎博士達は、帰還計画を立てています。
村人達には、カミシロ族の帰還を公言せずに、静かに、送り出す事に…
異星人に対しての、偏見や先入観からの摩擦を避けたかったのです。
同じ頃、地下シェルターでは、猫谷エンジニア達が、現在の外の様子と、帰還に伴う誘導の手引きを説明しています。生き残ったカミシロ族達の人数100名(300年前に来た時の十分の一。彼等の平均寿命は約500年)
千寿族長が、
「あ、あの…神楽(カミオン)さんの蕎麦を食べてみたいんじゃが…昔、一度だけ食べたことがある。今も食べれるのかね?」
「勿論です」
族長の表情が、パッと明るくなりました。
「そうだ!みなさんもどうでしょう?地球から離れる前に、美味しいものを食べましょうよ!」
猫谷エンジニアが、提案します。皆の表情が、輝きます。
神楽屋の大広間に、カミシロ族のみなを招いて、宴をしよう。と、
幸い、神楽屋の従業員達は、あまり偏見等、ありません。
それを、テレパシーで受け取った寅次郎博士は、
「いいでしょう。火水斗くんに聞いてきます」
「どうしたんですか?」
「彼等を送り出す前に、盛大な送別会をします」
「は、はい!?」
「神楽屋の2階広間を貸し切りましょう」
「え!?」
千寿氏は、びっくりです。
「どうせなら、明るい気持ちで、送り出しましょうよ」
突然の宴会の予約電話を入れてきた、寅次郎博士に、火水斗が、スマホを落としました。
「三日後に、100人の宴会だって?カミシロ族御一行様?…寅ちゃん…突拍子ねぇなー!しゃーねーな、OKだよ。そんかわし手伝ってくれよ」
寅次郎博士は、電話を切ると、にこやかに、ポンと手を叩き
「OKです!三日後の夜7時、貸し切りました」
「は、速い…」
千寿氏は、目を点にしていました。
その頃、シェルターでは、地上での宴会に大喜び、族長は、満面の笑みです。
「何年ぶりかいのう?昔は、地上で、皆で、よく宴をひらいたものだ…」
涙を浮かべていました。やっと故郷の星に還れる安堵の気持ちと、あの時の蕎麦の味…地球で失った通り過ぎた時間…様々な事柄が脳裏を巡ります。
「今日の夜、宇宙船に荷物を運び込みましょう。私達の運搬機を、お貸しします」
「か、かたじけない、シリウスの方々、帰還した折りに、改めて、あなた方の星に伺います」
族長は、猫谷エンジニア達に、深く深く礼をしました。
「ぜひ、来てください。カンタスカラーナ自慢の絶景を、お見せしますよ!」
猫谷エンジニアは、考えます。
惑星間で起こる、数々のタイムラグやバグは、決して、誤作動や、間違いではなく、起きるべきして起きたのだと…
だとしたら…猫の星で起きている、カルカナル復活も…と、思わずにはいられませんでした。
場面が替わり…
新たな、神城村の伝説が生まれる頃、作者は、相変わらず、検討違いの食生活に勤しんでいました。
以前よりも、体調も良くなり、元気になった作者
方々から「痩せたね」と言われたり「疲れてる?大丈夫?」と心配されたり…不思議に思いながら、日常を過ごしています。
その頃、猫沢さんは、宇宙船の食事担当の花音(かのん)さんと、テラビトサンプル達の、食生活データを眺めながら…
「このままでは、カルカナルの餌食だ…サンプル1号に至っては、私の言った事を、まるで理解していない…早く気づかせないと、私達とのコードが切られてしまう…」
猫沢さんは、頭を抱えていました…
[つづく]
(※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。
物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。
そんな楽しい猫の星の世界観第5弾を、東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました(^O^)
2019年の7月、幻想の魚の秘密.第6弾を展示決定!お楽しみです。
猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)
※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)
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