星を繋ぐ猫達 《第8章24 異星文明交流》
先日、私の住む地域周辺が、最高気温を記録しました。暑い日が続きますね。
画像は、過去作品、猫の額さんにて、チャリティー販売用に製作したものです。(高円寺、猫の額さんでは、ポストカード、原画、インド女神招き猫等を、委託販売していただいています。猫好きさんには、たまらない猫雑貨&猫ギャラリーです)
では、お楽しみください。
《第8章24 異星文明交流》
三日後の昼下がり、カミシロ族一行は、帰還前の地球観光中、猫達の宇宙船ニャンタープライズ号に乗り込み、広いデッキから、地球を眺めていました。
もちろん、カンタスカラーナのメンバー達も一緒、超小型自動翻訳機をインカムに差し込み、会話を楽しみます。
異星文明交流です。
「なんと、美しい星だろう…」
センジュ族長達が、青く輝く地球を、しみじみと眺めていました。
楽しげに過ごすカミシロ族を見つめる、二人…
「猫沢、良かったな」
猫谷エンジニアは、猫沢さんに話しかけます。
「彼等は、長い間、テラの地下に閉じ込められ、この日を待っていたんだ。本当に良かった」
猫沢さんは、嬉しくて仕方ありません。
任務先の地球上で、遭遇した異星人達と、すれ違うように出会います。つい先日送り出した音を操る宇宙生命体、通称「仏の六さん」も、仲間達と共に盛大に送り出したばかり、彼は、今頃、どうしているだろうか?すでに、記憶は解体されてしまったのか…?と、そんな事を、考えながら、寅次郎博士がくれた。カリカリおやつを、摘まんでいました。
2番目の最年少の調査メンバー 、ミッシェルが、美しい歌声を披露しています。先祖から伝わる、星達の歌の中には、 マゼラン星雲をテーマにした歌もあり、カミシロ族達は、大喜び、その歌は、まさに、彼等の故郷の歌だったのです。
透き通るような、清らかな歌声に、癒されています。
その頃、神楽屋の製麺部屋では、昼の営業を終えたあと、寅次郎博士と火水斗は、ひたすら蕎麦を打っていました。兄弟子 と弟弟子が、仲良く蕎麦を打つ光景は珍しい。と、従業員達の間では、もっぱらの噂。
とても楽しそう。
「寅ちゃん、じぃさんは、この村に、鬼達を助けに来てたんだな…」
「そうさ、約束を果たしにね。鬼と言う誤解を解き、彼等を故郷に還す事が、本来の師匠の仕事だった。ようやく、ひとつ完了するよ。協力してくれてありがとう」
寅次郎博士は、お礼を言いました。彼等の協力なしでは、出来なかった数々の任務が、無事に終わろうとしています。
「俺さ、宇宙人とか、UFOとか、妖怪とか、あんま興味ねーんだけどさ、あの御輿や宇宙船見たら、あぁ普通に居たんだな。俺達が、気づかなかっただけだと思ったんだ…」
火水斗は、宇宙人は、架空の生物ではない事と、改めて感じていました。
「そうさ、現代の人々は、宇宙人に対して、ネガティブなイメージを植え付けられ、幻を見せられているんだよ…」
「寅ちゃん、もしさ、たとえばさ!「宇宙人は普通に存在する」と、思う人々が増えたらどうなる?」
「うーん、何かしら変わるだろうね。ただ、今は、宇宙人に対して、侵略や恐怖や不安とセットで「宇宙人は存在する訳がない。あり得ない。空想に過ぎない。仮に居ても微生物程度」と言う概念が、普通になってるだろ」
「あぁ…NASAが発表してるのは、無人の惑星の生命の痕跡やら、微生物の存在ばかりだしな…」
「それらの概念の層(周波数)が、一種のフィルターになった地上では、安易にUFOや宇宙人達は、見えないのさ。時々、映像や肉眼なんかで見えるUFOが現れて、大騒ぎになるだろ?あれは、わざと周波数を合わせて人間達に、デモンストレーションとして、見えるように出現してるだけさ。小出しに現れては、人間達の概念を壊しているんだよ」
「へ~なんか、よくわかんね~けど、すげーな!」
「ま、解らなくても構わないよ」
寅次郎博士は、にこやかに、カミシロ族の為の蕎麦を、丁寧に箱に入れていました。
厨房では、料理の盛り付けが進みます。
従業員達には、蔵に眠っていた、宇宙の客人達が来ると伝えてあります。
この店に集まってくる従業員達は、不思議と、そのような客人達を、抵抗なく迎える事が出来るのは、彼等自身も、異常に勘が強かったり、地球外生命体と対面したり[常識]と言われる概念の枠から、少しばかり外れた所にいる為です。
[類は友を呼ぶ]と言う言葉は、あながち、嘘ではありません。
個々が発する周波数は、共鳴し合うのですから…
[つづく]
(※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。
物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。
そんな楽しい猫の星の世界観第5弾を、東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました(^O^)
2019年の7月、幻想の魚の秘密.第6弾を展示決定!お楽しみです。
猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)
※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)
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