星を繋ぐ猫達 《第3章 ウィラード2世の復活》

すっかり新年度ですね。更新が遅れてしまいました。季節の変わり目に体調を崩しまして、意識消失し救急車に運ばれました。今は大丈夫です。ただの貧血です。 

では、続きをお楽しみ下さい。

画像は、ウィラード2世
です(新作です)

では、お楽しみ下さい。

《第3章 ウィラード2世の復活》

「ウィラード2世が、復活!?それは本当ですか?」

カンタスカラーナの山の宮司であり科学者のトート博士が、真っ青な表情です。

「はい、ウィラード2世が悪魔の科学技術で甦ったと、猫伊博士からの報告を貰いました…」 

猫達は、震え上がりました。本当に恐ろしい猫だった事が、猫達の怯え方でわかります。それを見ていた寅次郎博士は、猫沢さんに冷静に語りかけます。

「猫沢くん、これが一体、何を意味しているか、解るかい?」 

「悪夢の再来です。私なりに色々分析したのですが…これは、私達、カンタスカラーナ星人にとって、新たな課題ではないかと考えました…」

冷静を装う猫沢さんは、どこか気弱です。幼い頃のカルカナル時代のトラウマを懸命に抑えているのです…

「さすが鋭いね。これは君達の星が成長する為の新しい分岐点に差し掛かったんだよ。ウィラード2世は、その為に甦った、今回の試練の象徴だ。おめでとう」

寅次郎博士の「おめでとう」の言葉に躊躇する猫達…寅次郎博士の瞳には、地球人とは違う鋭い光りが見えました。

風天寅次郎(かざまとらじろう)70歳

彼は、小さな村の診療所の医師であり、蕎麦職人、村営の田畑の指導者、ごく普通の白髪の小柄な男性です。

まことの姿は、宇宙高等生命体[橋渡しの民]星の成長を促し、次の段階へと導く任務を請け負う、謎多き人物…

「猫沢博士、寅次郎博士、今朝、カンタスカラーナシダーより[深き森のシェルターの再構築を開始した]とメッセージを、受け取っています。先手をうち始めました」

猫庭博士が、カンタスカラーナシダーのペンダントを見つめながら言いました。

カンタスカラーナシダーとは、猫の星、カンタスカラーナを見守る古い大木です。日本で言うと、屋久島の縄文杉のような存在で、深き森の管理者であり、カルカナル時代、東の猫の民を初め星中の猫達に、地下にある周波数帯を解放しシェルターを作り、猫達を助けた木なのです。

猫庭博士は、この深き森シェルターで産まれそだった猫。現在は、植物研究をしながら、シェルターなき後も森の中で暮らしています。

「カンタスカラーナシダーが、動き出したのか…」

寅次郎博士と猫沢さんは、顔を見合わせました。

「君達は、地球での任務を終えたら、カンタスカラーナでの新たな任務につく事だろう。ここでの任務がカンタスカラーナの、この先の運命を握る…ここでは君達の力が必要だ…改めて協力をお願いしたい」

猫達は、力強くうなずきました。

部屋の中を歩き回り、そわそわ落ち着かないアルハンゲルに気づいた、寅次郎博士は…

「アルハンゲル、一体どうしたんだ?こっちにおいで、君は、一体、何者なんだい?」

優しく声をかけると、アルハンゲルの表情は、フッと緩みました。

[つづく]

(※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。

物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。

そんな楽しい猫の星の世界観第二弾を、今年も東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表。2015年6月に開催いたしました(^O^)

2016年の6月も、幻想の魚の秘密.第三弾を展示決定しました!絶賛準備中です。お楽しみです。



猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)

※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)

(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい) 


個展連動SF猫物語[幻想の魚の秘密]シリーズ

東京 高円寺 猫雑貨&ぎゃらりー猫の額さんで、展開している。オリジナルSF猫物語を更新しています。

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